世の多くのエグゼクティブ達が心酔しているもの
戦国武将、幕末の志士、三国志、神仏、そしてゴルゴ13といった社会派アニメ・・・
これらの共通点は、仕事をする上での組織の動かし方やプロとして仕事を完遂する姿に共感や学びがあるからでしょう。
ゴルゴ13のおもしろさ
「ゴルゴ13」はさいとうたかを作、世界を舞台に活躍するスナイパーゴルゴ13が世界中のVIPからの暗殺依頼に完璧な仕事で応えていく物語ということは言うまでもないでしょう。
30代以上の男性にファンが多い理由は、殺しても死なない無敵のヒーローということではなく、 いろんなしがらみや理不尽の中、「自分の流儀」を貫き通すことがいかに難しいかがわかってくる大人の男たちがそのプロフェッショナルな生き様に共感を抱いているのだと思います。
あの異常な不愛想っぷりと仏頂面に、若い世代にとっては、コミカルなキャラとして受け入れられてる感があるのは、残念ですが・・・
「依頼された仕事は必ず完遂する」
「プロ中のプロ」
「依頼者は絶対裏切らない」
「自分のルールを順守。守らないものは依頼者でも殺す」
作品中で、他の暗殺者、つまり仕事上のライバルに「彼はプロ中のプロです」と言われる場面があります。
これこそ仕事人として最大の賛辞ですよね。
い、言われてみたい。
そんな私も最近、ゴルゴ13が面白くなってきたおっさんの1人
コミックやアニメで毎晩、ゴルゴの完璧な仕事ぶりにやられちゃってます。
ゴルゴ13のプロとしての意識の高さが現れる名言
仕事を高いレベルで実施するには、まずは知識やスキル!
これは仕事の根幹をなすもので、どんな職業であっても、そのスキルの向上は必須でしょう。
しかし、その先に行くにはなにが必要なのでしょうか?
それは、プロとしての意識が大切なんだと思います。
「プライドを高く」ではなく、「プロ意識」を高く持つことが重要。
そんなゴルゴのプロとして意識の高さはその名言からも伺えます。
利き腕を人に預けるほど俺は自信家じゃない
ゴルゴはその後、こう続けます。
「だから俺に握手という習慣はない」
そう言われた依頼人は「わかった、あんたのルールに従おう」
クライアントに結果を約束するが、そのプロセスは自分のルールで行うという強い意志が現れた一言です。
ビジネスの場において、お金を支払うクライアントの意向は重要ですが、所詮は素人です。
その方法まで口を出されてはベストな結果は出せないということもあるでしょう。
しかし、実際にこれをつっぱねて自分を通すことは非常に困難です。
私もそうです。
そこをつきとおす姿に自分を重ねて戒めの気持ちになりますね。
あんたの目と耳で確かめてくれればいい
信頼する医者が検査を薦めた時に言った一言。
自分が認めたスキルを持った人間には絶対的に信頼して、仕事を任せる。
そして、仕事(治療)を依頼した医者に対して絶対的な信頼を表現した言葉です。
ある道のプロに、こう言われた時の医者のモチベーションは尋常じゃなったことが想像できますね。
時に、仕事は1人で出来ない場面が多くあります。
私も重要な仕事であればあるほど、自分でやろうとしてしまいますが、ゲーム理論にもあるように大きな成果を求めるなら、チームで動く必要があります。
そんな時、部下やパートナーについつい口を出したくなるものですが、逆に絶対的な信頼を示すことで相手のモチベーションとその成果を最大化する方法を、ここから学ぶことができるのではないでしょうか?
組織を動かす上で信頼して任せることも重要な要素です。
そのために大切なのは、仕事を任せるにスキルをもっているかを判断する「目」を養うことでしょう。
ほんのわずかに出す人間味も見どころ
冷徹に仕事に徹する上で、たまに引くほど残酷な場面にひきますが、たまには人間味があるかわいいところがあります。
突然あなたの子よと言われて走って逃げちゃう
ある話の中で、ゴルゴ13が娼婦に呼び止められ、「覚えてる?あなたの子よ」と言われる場面があります。
さすが、ゴルゴ13!
慌てることなく、表情もいつものまま。
でも、走って逃げる!
この作品の中で唯一、ゴルゴ13の気持ちが分かった場面ですね。
そりゃ焦るよね・・・
自分の右腕を治療してくれたドクターの恩人の暗殺を左手で行う
事故で右手にケガを負う話があります。
「天使の右腕」を持つ天才外科医が、ゴルゴ13の「悪魔の右腕」を治療するというエピソードなのですが、ゴルゴ13のターゲットはその天才外科医の恩人というめぐり合わせ。
プロとして、仕事はするが、恩人への義理は通す!
完璧すぎて笑っちゃいますね。